みなさまこんにちは!松野時計店の野の方です。まいどまいどでございます。
すっかり月一更新が定番化しております今日この頃いかがお過ごしでしょうか。毎回いかがお過ごしを伺ってる気もしますが、わっちは相変わらず忙しい毎日を過ごしております。ありがとうございます。
季節は秋めいてきましたが相も変わらず太い腹を俄然キープしておりますので、運動を始めようと思っております。
早速アマゾンでトレーニングウエアをポチっと、ランニングシューズをヤフオクでポチっと買いました。まだ届いてないけどすっかり運動した気分ですよ。買ったら満足。走りませんよ、ヒザにきますから。武藤かと思うぐらいヒザが弱いので、まずはウォーキングからスタートです。
あ、月末に時計師忘年会が東京であるので、その時にはすっかりスリムになった姿を東京のメジャー級時計師達に見せられるんじゃないかな、ハハハ。あーあ、みんなスリムなんだよな。ちっ。
毎回ブログでラーメンとメロンパンばっかり食べてる「神」もスラっとしてるんだよな。・・・ずっちーな。あ、お誘い頂きありがとうございます!雑誌にも載るメジャー時計師達に色々聞いちゃおう、静岡の小太りが。
さて今日はホイヤーとビーナスのオーバーホールです。どっちもクロノグラフだなぁ。最初の写真もビンテージのクロノグラフです。・・・クロノグラフ嫌いなんだよな(某有名店のパクリ)。うそですよ、言ってみたかっただけです。ご依頼ありがとうございます!
まずはホイヤー・オータヴィア Cal.11
こちらの個体はいつもお世話になっている東京は渋谷のアルビトロ様のご依頼品です。前回東京に行った時にも伺いましたが、忘年会の時にも行けたらいいなと思います。完了した修理品を持って。
私のような田舎もんは東京まで新幹線で行くわけですが、渋谷のアルビトロさんはバスでうちまで来てくれます。長距離バス。・・・やっぱ都会は違うな。バスタ?だっけ、新宿にあるやつ。いつもありがとうございます!オータヴィアは逆リューズのビンテージモデルです。
自動巻群
分解しながら様子を見ていきます。オータヴィアは自動巻クロノグラフの世界初?だったっけそんな感じなので、構造がかなり特殊です。
この写真では外していますが、自動巻ローターが小さいマイクロローターというものを使っています。手で巻くと真ん中にある歯車がスリップする構造で、巻く感触がちょっと重めな感じです。
下の二枚の歯車がクラッチギア、だったかな。作業したのが結構前なので曖昧です。こんなブログを参考にしている人がいるとは思えませんが、参考にしてはいけません。
分解しました
年数は60年代?ぐらいなのですが、状態は綺麗です。以前一度同じようなモデルを紹介しましたが、そちらも綺麗でした。
組み上げます
まずは時刻機構から。特に問題は無く順調です。・・・書く事もありません。
自動巻部分を組みました
これです、これ。右上にある扇状のパーツがマイクロローターです。こんなに小さいんです。
このマイクロローターが腕の動きをゼンマイに伝えるわけですが、この構造だと状態によっては巻き不足になりがちです。状態ってのは使い込んであるかどうか。
摩耗してきていると交換が必要なんですが、部品がありませんのでその場合には手巻で補助が必要です。こちらのモデルは手巻の併用はいらないぐらい良いです。商品になったらゼヒアルビトロ様でご購入を(笑)。
クロノグラフを組んでいきます
精度も良さそうなのでクロノを組んでいきます。クロノグラフの作動はETA7750でも使われているラチェットギアです。古いモデルではこれしか見た事無いんですけど、他にもあるのかな。ごちゃごちゃと歯車がありますが、秒針はありません。
完成です
以前も書いた気がしますが、プロト感が凄い。とにかく急いで完成させたキャリバーって感じがひしひしと伝わってきます。
構造としてはバルジューとかレマニアでも近い感じがしないでもないモデルもあるような気がしないでもないような気がしますが(どっちよ)、オリジナリティがあるキャリバーです。
逆リューズのクロノグラフ自体がこのキャリバーしかないってのが(多分)証左、しょうさ?面白いですよね。実用でも使える状態です。
針をつけよう
中の話ばっかで良く分からん!ってコメントはありませんが(そもそもアクセスが無い)、今回は外観も載せます。商品の紹介にもなりますしね。この写真と、次を比べてみて下さい。
これ
違いが分かりますか?あ、分かりませんか。じゃいいです。分からない方が良いです。気分的なものですね。
クロノグラフの針
左が元々ついていた針、右が純正らしいです。よく分かるものだなぁ。オーバーホールのついでに交換します。
ハカマ調整
ブルーマンの指が見えますが、純正といってもすんなり装着できるわけではありません。だいたい針穴が小さいのでリーマーでえぐって穴を広げます。広げ過ぎるとハカマを作らないといけなくなり、それは面倒なので慎重に広げます。こんな小さい針一本でも1万以上するらしいですよ。いやいや。
装着しました
逆リューズの存在感が良いですね。現在はランニングテスト中で、しばらくすれば無事納品できます。秒針が無いのでクロノグラフを動かして精度を見ています。
調子も良さそうでおすすめですよ。・・・いくらで販売するんですかね、ウヒヒ。いや、いつもご利用ありがとうございます!角煮おいしかったです。どうもであります。
ちなみに通常のオーバーホールであれば30000円程度になるかと思います。
次はワックマン ビーナス178
以前ブログでも紹介しました(バルジュー72)のお客様で県外からのご依頼品です。
今回もこちらのビンテージクロノとロレックスをお預け頂きました。ありがとうございます!今回はビーナスです。
裏
スリーカウンターなので6時位置に時積算計を追加してあります。あまり見ない構造ではありますが、他のクロノと同じで香箱(ゼンマイ)から直接動力をもらっています。
うーん、近いキャリバーがあった気がしてきました、が、思い出せません。まあいいか。分かる方がいらっしゃいましたら教えて下さい。時計師しかいないと思うんで忘年会の時にでも。あ、そもそも見てないか、ハハハ。
分解しました
状態としては不動です。ムーブメント自体はサビ等も無く綺麗です。ゼンマイも切れていません。ではなぜか、というと秒針が文字盤に干渉しているというのが原因かと。恐らくですが。
トルクの強いビンテージクロノでもそのぐらいの事で止まるんですよ。
組み立てます
古いモデルではありがちなんですが、ヒゲゼンマイがやや変形していましたので調整しました。自然に変形するわけがないと思いますが、多いんですよ。何故だろう。
クロノグラフも組んでいきます
カップリングクラッチが独特な形状をしています、多分。クロノの発停はピラーホイールです。
完成です
ゼンマイを巻く感触がバルジューやレマニアとは違います。感覚なんで表現のしようがありませんが、どちらもお持ちのお客様なのでお分かり頂けるかと。そんな事が楽しいのかと?楽しいんですよ。
鉄に電車に乗るのが楽しいかって聞きます?時計マニヤは楽しいんです。私は別にどっちでもいいけど(おい)。これからランニングテスト、じゃないや針を直さないと。
秒針、かとおもいきや積算針だこれ
たしか秒針もハカマを作り直したけども、分か時の積算針も割れていて作った記憶がうっすらと・・・。これも結構前(一週間ぐらい、ハハハ)なので写真で判断。
よーーーっく見るとハカマが割れているのが分かります?亀裂が、見えませんか。いずれにしてもこれでは緩みますのでハカマを作ります。
穴開け
前にも紹介しましたので適当に。0.2ミリのドリルで穴を開けて、ハカマの形に削り出し、さらに針にかしめて、さらに穴をリーマーで広げ、サイズを合わせて取り付けます。
この作業を知らなかった時には針がダメな時には探して、探してもあるわけないので絶望してました。
とある神ブログで(あ、知ってます?)紹介されていた時には小躍りしましたよ。忘年会でお会いできるのを楽しみにしてます!
このハカマ作成をまさかサービスしてないよね?って言われそうなので、修理金額はオーバーホールだけ記載で30000円ぐらいで完成予定です。
何度もご利用頂いている顧客様なのである程度は、ね、あれですよ。いつもありがとうございます!完成の際にはまたご連絡いたします!
以前も申し上げてましたが、こういった古いモデルばかり紹介しているとそういうお店なのかなと思われそうなので・・・
フランクのカラードリーム オーバーホールで25000円程
スピマス アポロ限定 オーバーホールで30000円程
セイコーダイバー 7Sかな オーバーホールで10000円ぐらい
といった具合に新し目なモデルも作業しております。何、アポロは新しくない?いいんですよ細かい事は。色々作業しております。ちょっと今は忙しいですが、出来るだけ対応しております。お問い合わせはお気軽に、ゼヒ。
そうそう昨日のサッカー見ました?強いんじゃね。日本。将来楽しみじゃん、ってかじゃワールドカップもこれでやれよってちょっと思いませんでした?ね、私は思わなかったけど。
早速ボルティモネンセの試合見ましたもん。ポルトガルリーグとかベルギーリーグとか誰が見るんだよと思ってましたけど、スカパー有能じゃん、チャンピオンズリーグは見れんけど。若い世代が育っとるんだなぁ。中田以上に海外で活躍する選手が出るかもしれんですよ。
ちなみにヒデとはためです。・・・ハハハ、いや、でも未婚なのは同じですもん、似たようなもんですよ。
明日もがんばろ。ではまたシーユーネクストタイム、野の方でした。アディオース!