みなさまこんにちは！松野時計店の野の方です。
WCはご覧になっていますか？深夜のやつは録画して朝見ようと思ったらワイドショーで結果を見ちゃってがっくりしてませんか？「大迫半端ないって」がいまさらのこすりがひどすぎて食傷で不快になっていませんか？
アルヘンティナざまぁm9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰとか思ってませんか？ついでに小柳ルミ子m9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰとか思ってませんか？日本が普通に決勝トーナメントに行けそうだとか思ってませんか？思って良いんです！そーなんです！って言ってる川平うるせぇなとか思ってませんか？
川島がゴールの内側にキャッチングしに行ったのはなんでだ、下手がとか思ってませんか？その後の入ってないアピールが恥ずかしすぎるとか思ってませんか？茶番がと。・・・私は思いません。
みんな酷いなぁ、ハハハ。リティが普通に日本語しゃべってるのがビックリしたけど。セネガル戦もがんばれニッポン。イケメン監督対決！とか煽ってるのがアホすぎるとか思って・・・ます。
さてサッカーも良いけど仕事はせんといかんわけで、今日はレマニアです。オメガのスピマス・プロに搭載されているムーブメントなんですが、珍しいモデルの修理をしましたのでご紹介です。
ブッフェラー クロノグラフ
ブランド名はブッフェラー、今だとカール・F・ブヘラとなっているようです。元々は小売店だったか、宝飾店だったか時計メーカーというイメージはありませんが、近年では自社ムーブも出しているとかいないとか。
うん、良く分からない。古くからあるブランドで、昔の職人はブッチャーとか呼んでました。地獄突きですよ。「BUCHERER」表記だと素直に読めばブッチャーですよね。ブッフェラーとは読まないと思います。日本人なら。でもブヘラです。
レマニアの刻印 Cal.1873
手巻のクロノグラフで、ムーブメントはレマニアの1873です。小売店形態だったと思われる時代のモデルなのにレマニアを乗せているというのは結構凄いです。
そういえば私が普段つけているロレックスのスプーンを指輪にしたやつにもブヘラの文字があるなぁ。こんなやつ。かなり影響力のある店だったんでしょうね。日本でいうところの和光とか？・・・良く分かりませんけど。
前出ですがレマニアの1873はスピマス・プロ搭載のムーブメントです。他にこのムーブを使っているのは・・・ブライトリングとか、ホイヤーとか、ジンとかかな。あ、うちでも紹介しましたけどフランクもあったですね。手巻クロノなら名機だと思います。
分解、洗浄後
パワーリザーブの調子がイマイチ、という事でしたので、先にランニングテストを行って症状がどのようなモノかを確認します。
が、何故か弊社でテストをしても問題なく動いてくれます。問題無く動くようですが、このまま様子を見てお使いになります？と事前にご連絡いたしました所、やはり心配なのでオーバーホールをとご依頼頂きました。
症状が出なければその点を報告し、ご判断頂いております。無理矢理修理するお店なんてないと思いますが、こういったやりとりやコミュニケーションは大切だと思っています。
状況を知って頂いてご返事頂くのはめんどくさいだろうな、と思いながら、それでもやっぱり必要かと。お手数おかけしてすいません。こちらのオーナー様は弊社を数回ご利用頂いている顧客様ですが、それでも必要です。いつもご利用ありがとうございます！
組立ていきます
ひっかいたようなキズがあります
さすがに年数が経っているのでキズが入っています。特に右の長いキズは目立ちますが、地板のキズは対処できません。無理に磨いてヘアラインを付けようとしてもこの状態からでは逆におかしい仕上がりになりますし、色も変わってしまうと思います。
このキズで作動に影響を与えるわけではありませんが、普通に使っていて入るキズでもありません。うーん、いつかの修理の際にピンセットで付けた、かなぁ。力を必要以上にかけて組むとこういう事になるような気がしないでもないです。慎重な作業が一番ですね。
完成です
完成！って写真で今見るとネジのキズが気になります。・・・ネジ磨こう。まだまだだな、妖怪ネジ磨きには到底及ばないですね。そうそう、本家妖怪ネジ磨き先生がネジを磨くためのダイヤモンドペーストを小売してくれるみたいなので、早速予約しました。到着が楽しみです。私もラーメンを食べに行きたい。
ラーメンのくだりはさておき、こちらのブッフェラーはオーバーホールにゼンマイ・パッキン交換、ケース洗浄で30000円＋税で完成予定です。いつも遠方からご利用頂きありがとうございます！ランニングテストをしてまいります。
次もレマニア、定番のスピマス・プロ
レマニアで最も多いのがこのスピマス・プロですね。ムーンウォッチ。ゴールドの地板なので90年代ぐらいでしょうか。状態としてはゼンマイが切れて動きません。
分解しました
ゼンマイを交換して完成です！
修理内容は変わりませんのですごく端折ってすみません。状態としては綺麗でゼンマイ切れ以外に「ここが不調」というネタがありませんでした（その方が良いに決まってる）ので、倍速紹介です。このモデルでの紹介点は・・・
プッシュボタンチューブのフタが無い
正常な右と比べると良く分かりますが、左は穴が大きすぎます。前回はリューズのフタを紹介しましたが、今回はボタンチューブのフタが無くなっています。
穴が広がっているわけではなく、円形の板が外れているというわけです。チューブ交換すれば、と思いますが、チューブ単体では入手できずプッシュボタン一式交換になりますので、15000円ぐらいかかってしまいます。
丸い板が無いから当然交換、と考えるか無くなっているだけで交換！？と思うかはお任せします(笑)。私は貧乏性なので後者になっちゃいます。
旋盤 ってかどういう状況？
うーん、写真を撮っといてなんですが、良く分かりません。確か前回は真鍮で作ったけど、今回はSSで作ろうと思って、穴を開けて、突っ切った所かな、良く分からんですけど。
突っ切って板状になったパーツがどこかへ飛んでいかないように逆から棒を補助しています。わっかるかな～、わっかんねえだろうな～。・・・THE古い。
チューブに叩きこみます
厚みを調整して板状の円盤になったらポンスとタガネで叩きこみます。リューズの時と同じで接着剤は使わず、受け手よりもわずかに大きく径を作り、叩いて外れなくします。
元の構造がこんな感じだと思いますので、いつかは外れてしまうのでしょうが、その時はまた作り直すかさすがにボタン一式交換するかとなります。普段見える場所ではないので、見た目ではなく、防水性を保つためにこういう作業をしています。
完成です
うーん、どっちがどっちか分からなくなってしまいました。真鍮なら色が違いますが、SSだと分からなくなります。肝心なのは防水性なので、この後防水検査して日常生活を確認しました。
元々スピマスは防水に重点を置いていないので、それ程強い防水はありません。月に行ったのに。防水に重きを置くならシーマスですね。スピマスは水に弱いってのは意外と知られていませんが、通常はリューズだけなのにボタンが二つ付くって事はリスクも増えているって事なんです。
これから夏本番ですが、出来るだけ水にはご注意を。すぐ入るわけではなく、ジワジワ浸食している事もあります。お風呂も一緒！なんて論外かと。時計はサビが一番の大敵です。
こちらのオメガ・スピマス・プロはオーバーホールにゼンマイ・パッキン交換、ケース洗浄で30000円＋税で完成予定です。プッシュボタンのフタ？カバー？はサービスで。こちらも遠方からご依頼頂きました。ありがとうございます！
新しくワインディングマシーンを追加しました
今までは6個、7個時計が付けられるワインディングマシーン（観覧車のようなもの）を、えーっと何台だ、結構たくさん使ってましたが、満車になりがちなので追加しました。
写真をご覧頂ければ分かるように一つの房？(枝？）に4個時計が付けられますので、この観覧車で4×6＝24個ランニングできます。たくさん付けられるのは良いけど付けにくいのが難点です。
これで準備万端だ、と思いきやそれでも作動に難があったりね、高い工具なのに。ベルジョンなのに。キングボンビーなのに。でもがんばるっきゃないっすよ。
今日はそうでもないですが、暑くなってくると毎年恒例の敷布団マットが熱をもってしまい起きてしまいます。なのでマットをうっちゃって、床に直接布団を敷くスタイルになっています。
これなら暑くないわけですが、センベイ丸出しなので起きると肩とか背中が痛いです、滅茶苦茶。おかしいな、40過ぎたらキングサイズベットで寝てるハズなのに。中学生の時と同じようにセンベイとは。・・・ね、思いもよらない事って起きるんですよ。
日本が決勝トーナメント進出してベルギーを倒すような思いもよらない事が起きる・・・とは思えんですな。そもそもセンベイ布団の意味が分かる人がどのぐらいいるかも分からんし。ハ～アア、寝よ。
ではまたシーユーネクストタイム、野の方でした。アディオース！