4月の休業日は2.8.9.12.16.19.23.24.30日とさせて頂きます。

修理ブログ — 時計修理

近日入荷 BREITLING ナビタイマー Cal.Venus178 のオーバーホール

近日入荷 BREITLING ナビタイマー Cal.Venus178 のオーバーホール

ブライトリング:Ref806. Cal.Venus178

症状:店頭商品のためオーバーホール

修理内容:オーバーホール・ゼンマイ交換・ケース洗浄

修理金額:38,500円〜(参考価格)

 ブライトリング ナビタイマー806

ビンテージのナビタイマーです。キャリバーはVenus178です。特段の不具合は有りません。

分解しました

星のマークがビーナスの刻印になります。178は大型のクロノグラフムーブメントで、人気の高いキャリバーになります。分解、洗浄を行いましたが、サビ等無く綺麗な状態と思います。

ゼンマイ交換

ゼンマイが切れそうでしたので、交換します。弊社在庫は最後の一本で、今後修理で必要になると海外から取り寄せになります。ビーナスやバルジュー等のビンテージクロノであれば金額はともかく、入手はまだ可能です。国内ではほぼ流通がありません。

組み立てます

写真で押さえている歯車はドライビングホイールで、秒針になります。この歯車とクロノグラフランナーが噛み、クロノグラフを動かします。

組み立てます

年式を考えるとかなり綺麗な状態です。クロノグラフの発停にはピラーホイール(またはコラムホイール)を使用しています。

表面は組み立てました

テンプも大きく迫力のあるムーブメントです。

裏面も組み立てました

こちらが文字盤側になります。6時位置に時積算があります。この歯車はゼンマイから直接動力を受けて作動します。

ケーシングしました

41ミリのケースサイズで当時としては大きいと思いますが、今ではちょうど良いサイズ感です。いかにもパイロットウォッチらしいデザインです。

これからランニングテストを行い店頭に並びます。販売価格は45〜50万円程度になるかと思います。ムーブメントの状態も良くおすすめです。


近日入荷 ROLEX Ref.6569 オイスター・パーペチュアルのオーバーホール

近日入荷 ROLEX Ref.6569 オイスター・パーペチュアルのオーバーホール

ロレックス・オイスター・パーペチュアル:Ref.6569 Cal.1030

症状:委託商品のためオーバーホール

修理内容:オーバーホール・パッキン交換・ケース・ブレスレット洗浄

修理金額:33,000円(参考価格)

ビンテージ感の強い味のあるオイスター・パーペチュアルのオーバーホールです。委託商品で修理完了後、店頭に並ぶ予定になります。

分解しました

キャリバーは1030です。15系の前身になるかと思います。この年代になると個体の差はかなり出ますが、こちらの個体はサビも無く綺麗な状態です。

組み立てていきます

時刻機構まで組み立てました

軽く半世紀以上経っているムーブメントですが、精度もまずまずで実用でお使い頂けます。精度調整はまだマイクロステラ等のスクリュー式ではなく、緩急針です。キフショックはフラワータイプで、ビンテージ感があります。

裏面です

デイトがありませんのでシンプルです。この年代だと日付の早送りがありませんので、デイトが無い方が使いやすいかもしれません。

ケーシングします

普段見ることはありませんが、ローターはバタフライです。この1030と15系の初期に見られるローター形状です。

これからランニングテストです。ゴールドレタリングにクサビインデックス、リーフハンドとビンテージなモデルです。写真よりも実物の方が雰囲気あるモデルです。

修理が完了しましたら店頭商品になります。委託品で、販売価格は400,000円+税程度を予定しています。

今後も入荷予定や修理のご案内をいたしますので、またよろしければ御覧くださいませ。


近日入荷 ROLEX エアキング・デイト 5700 のオーバーホール

近日入荷 ROLEX エアキング・デイト 5700 のオーバーホール

ロレックス・エアキング・デイト:Ref.5700 Cal.1530

症状:店頭商品のためオーバーホール

修理内容:オーバーホール・ゼンマイ・パッキン交換・ケース・ブレスレットライトポリッシュ

修理金額:27,500円(参考価格)

最近値上りの大きいイメージのエアキングですが、こちらはエアキングに日付を追加したデイトモデルになります。Ref.5700になりますが、流通量は少なく、レアな個体になります。

分解・洗浄の後組み立てます

15系は名機と言われますが、個体差がかなりあります。こちらの個体は摩耗も少なく、良い状態を保っています。15系(に限らず自動巻)はトルクが強いため、油切れを起こしたまま使用すると部品が摩耗していきます。ちなみにショックバネはフラワーキフでレトロ感があります。

裏面(文字盤側)

裏面も組み立てます。日送り機構にデイトジャストがついていませんので、ゆっくりと日付を送ります。

文字盤・針を取り付けます

シルバーダイアルに枯れたようなリーフハンドが良い雰囲気です。

ケーシングします

ケーシングした後に自動巻機構を取り付けます。これからランニングテストを行います。

シリアルナンバーから62年頃製造の個体のようです。ブレスレットはフルコマのリベットブレスで、年式を考えると良いコンディションの一本です。入荷しましたらネットショップへ掲載いたします。


BENRUS ベンラス スカイチーフのオーバーホール

BENRUS ベンラス スカイチーフのオーバーホール

ベンラス:スカイチーフ:Cal.Vaijoux72

症状:店頭商品のためオーバーホール

修理内容:オーバーホール

修理金額:33,000円(参考価格)

ベンラスのミリタリーウォッチ、スカイチーフです。店頭商品のオーバーホールです。状態は精度が安定せず進む、汚れ、油切れです。

分解し、洗浄しました。刻印の72Rはバルジュー72の意味です。

クロノグラフを操作するレバーです。サビと汚れがあります。

サビを落とし、ヘアラインを入れました。他の部品も同様の作業をし、綺麗な状態にしながら組み立てます。精度や作動にあまり関係はありませんが、出来る範囲で作業をしていきます。

時刻機構まで組み立てました。

とりあえずの組立のため精度は出ていません。かなり進みますので、精度を調整していきます。

分解前は緩急針を遅らす位置のいっぱいまで動かしていましたが、それでも進む状態でしたので、テンワ(精度を出す重りのようなもの)の重さを変えます。

チラ座

すごく小さいので分かりにくいですが、中央あたりに丸いワッシャーがあります。これを足す、引くで重さを変えます。重いと遅れ、軽いと進みます。もちろん重さだけが原因ではありませんので、その他の部分も見ながら調整していきます。

組み立てました。40~50年代のモデルですので、耐ショック機構がありません。落とす等衝撃があると天芯という部品が折れることがありますので、注意が必要です。

ランニングテストを終え、商品として店頭に並びます。オーバーホール前の状態と比べると綺麗でスッキリしました。

流通数が少ないモデルで相場感が分かりにくいモデルですが、ミリタリーウォッチで、バルジュー72搭載のクロノグラフとしては低価格と思います。ぜひ弊社ネットショップを御覧ください。


Frank Muller フランク・ミュラー ロングアイランドのオーバーホール

Frank Muller フランク・ミュラー ロングアイランドのオーバーホール

フランク・ミュラー:Cal.ETA1727-1

症状:定期メンテナンス

修理内容:オーバーホール・パッキン交換・ケース洗浄

修理金額:22,000円

フランク・ミュラー・ロングアイランドのオーバーホールです。手巻き式のスモールセコンドで、非常にシンプルな構造です。フランク・ミュラーは正規品の扱いが細かく、オーバーホールや電池交換(クオーツの場合)も色々と制約があるように聞きます。そのため正規店での修理をおすすめすることもあります。

分解して洗浄しました。

組み立てました。シンプルな構造のため故障も少ないと思います。

裏面です。カレンダーも無くシンプルです。

ダイアルと針を取り付けました。ケースは18Kのため定価はかなり高額なモデルかと思いますが、ムーブメントはシンプルなため修理金額はそれほど高額にはなりません。オーバーホールで22000円になりました。

 

修理の参考にして頂ければ幸いです。